REITに海外マネー。その背景は?どの銘柄が良い?

株の戦略

REITに海外マネー。その理由は?

4月17日の日経朝刊に、『REITに海外マネー』という記事が掲載されていました

記事によりますと、

・3月の海外勢のJ-REITの買越額は810億円と単月として2年ぶりの大きさ

であり、海外勢がJ-REITを買っている背景は、

・テレワーク普及の思惑から割安に放置されてきたオフィスREITの見直し買い

・今後インフレ率が上昇することに対する警戒

・インフレ率の上昇というシナリオが外れた場合でも、分配金利回りが相対的に高いREITは債券に比べて魅力的な投資先

とのことでした。

指数組み入れの影響も

記事には記載されていませんが、今年3月にFTSEグローバル株式指数シリーズにJ-REITが組み入れられたことも(注)、海外勢のJ-REIT買いの一因となっている可能性があります

(注)2020年8月に組み入れが決定された銘柄が、2020年9月、12月、2021年3月、6月に25%ずつ組み入れられます

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日本のREITの妙味

海外と比べると日本はインフレ率上昇のリスクが低いため、利回り上昇と、それに伴うREITの値崩れリスクも低いと考えられます

その割に、J-REITの利回りは、海外REIT並みに高いため、海外勢の需要が集まるのも自然といえるでしょう

年初来で見ると、オフィス系のパフォーマンスが良いようです

・年初来のJ-REITのパフォーマンス(昨年末=100)

J-REITの利回りランキング

J-REITの利回りランキングは以下の通り。海外勢の狙いが利回りならば、利回りが高い銘柄が値上がりするかもしれませんね。

また、時価総額が大きい方が、海外勢にも選ばれやすいですし、ファンド閉鎖のリスクも低くなります。

・J-REITの利回りランキングと騰落率 、時価総額(2021年4月16日)

(億円)
CodeNameジャンル配当利回り年初来過去1年時価総額
13470マリモ地方創生リート投資法人総合5.19%16.4%43.8%197
23468スターアジア不動産投資法人総合5.19%11.3%36.3%939
33451トーセイ・リート投資法人総合5.06%23.7%40.5%475
42971エスコンジャパンリート投資法人複合5.00%10.4%44.2%375
53492タカラレーベン不動産投資法人総合4.99%26.0%36.7%538
63453ケネディクス商業リート投資法人総合4.97%11.9%67.7%1509
73476投資法人みらい総合4.95%32.4%25.1%846
83488ザイマックス・リート投資法人総合4.89%24.0%25.3%262
93455ヘルスケア&メディカル投資法人ヘルスケア4.73%3.7%22.6%425
103290Oneリート投資法人オフィス4.65%17.7%32.4%740
113472大江戸温泉リート投資法人ホテル4.58%17.9%45.6%193
123459サムティ・レジデンシャル投資法人住居4.56%7.9%29.8%749
132972サンケイリアルエステート投資法人オフィス4.51%22.8%37.2%431
148964フロンティア不動産投資法人商業施設4.49%17.7%48.6%2398
158961森トラスト総合リート投資法人総合4.31%17.2%25.6%2058
168975いちごオフィスリート投資法人オフィス4.29%32.0%42.1%1486
173292イオンリート投資法人商業施設4.22%15.0%40.6%2844
188953日本都市ファンド投資法人総合4.11%16.8%81.5%7660
193296日本リート投資法人総合3.96%18.6%47.8%1977
208956NTT都市開発リート投資法人複合3.86%31.2%48.6%2203

(注)複合は、オフィス系と住居系といった、2種類への投資。総合は、3種類以上への投資。

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