ハンガリーは0.6%から0.9%に利上げ
ハンガリーは2021年6月22日、政策金利を0.6%から0.9%に引き上げることを決定した。0.9%への利上げは市場予想通り。
量的緩和は継続
新型コロナが収束していないため、国債の買い入れなどの量的緩和策は継続。ただし買い入れ額に関しては柔軟に変更するとしており、近いうちに量的緩和策が縮小される可能性はある。
インフレ上昇圧力
原油をはじめとしたコモディティ価格の上昇により、東欧諸国のインフレ率は大幅に上昇。インフレを抑制するために、東欧諸国が早晩利上げに踏み切るという見方が台頭していた。
ポーランドは利上げに慎重だが、チェコは6月23日に利上げに踏み切った。
ハンガリーは更なる利上げも
ハンガリーは利上げ決定後、毎月の会合で追加利上げを検討する方針を示した。これは市場の想定外であり、更なる利上げを織り込んでハンガリーフォリントは対ドルで上昇している。
他国に先駆けて金融正常化
ハンガリーが他国に先駆けて金融正常化に踏み切ったことは、ハンガリーフォリントの支えとなるでしょう。
他国も金融正常化に踏み切れば、世界的に緩和マネーが減少し、世界景気が減速することで、各国は金融正常化(量的緩和縮小、利上げ)を諦めざるを得なくなるかもしれません。
しかし他国に先駆けて金融正常化を行えば、世界景気の減速が発生する前に、ある程度の利上げを行うことが出来るため、自国通貨高(ハンガリーフォリント高)となる可能性が高いです。
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