オーストラリア(豪州)の感染状況は悪化
オーストラリアはコロナの感染を抑制することが出来ていた、いわば優等生でした。しかし今月に入り、首都シドニーではインドから発生したコロナの変異種(デルタ株)による感染拡大が急速に進んでしまっています。
コロナの感染をコントロール出来ていたがゆえに、人々の危機感が薄いのか、オーストラリアのワクチン接種率は他国よりも低い状況にあります。その結果、デルタ株の感染が急拡大してしまっています。
首都シドニーではロックダウン延長
オーストラリアの首都シドニーでは7月28日、ロックダウンが4週間延長されました。オーストラリア中銀は7月6日に資産買入(QE)を縮小することを決定しましたが、8月3日の金融政策会合ではその決定を撤回する可能性が高まっています。
オーストラリアではロックダウンが更に延長される可能性も
オーストラリアの国民や政治家の多くは、2020年にコロナの感染を抑制できたという成果を維持したいと考えており、ワクチン接種率が大きく上昇するまでは、ロックダウンにより感染の抑止が図られる可能性が高いといえます。
現在のワクチン接種ペースを前提とすると、オーストラリアの国民が集団免疫を獲得、具体的にはワクチンを2回接種した人の割合が75%を超えるのは今年12月下旬と考えられます。それまではロックダウンがオーストラリア経済の足を引っ張り、豪ドルや豪州株は軟調に推移する可能性が高いと考えられます。
オーストラリアはいつ利上げする?
上記のロックダウン延長や、オーストラリア中銀の声明文、市場の織り込みを踏まえると、オーストラリアが利上げに踏み切るのは2023年5月頃となりそうです。
利上げの後ずれは、豪ドルにとってはネガティブに働くでしょう。
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