学習塾業界の規制強化→インターネット関連株下落
2021年8月2日の週、中国のインターネット関連株が売られています。
香港に上場する中国テクノロジー銘柄で構成されるハンセンテック指数(HSTECH)は5営業日で12%下落と、同期間で1%上昇したナスダックと比べても弱さが目立ちます。
中国当局による学習塾業界に対する規制強化が、中国のインターネット関連株も全般の株価下落の引き金となったようです。ただし後述の通り、インターネット業界への規制が強化される可能性は高くないと考えられます。
学習塾の規制で改めて明らかになった、中国当局の恐ろしさ
学習塾業界への規制強化でわかったことは、中国当局は業界全体を数日のうちに消滅させてしまう場合もあることがあるということです。
中国のインターネットセクターは、今年に入って既に規制が強化されています。今後もインターネットセクターへの規制が強化されると、中国のインターネット関連株は壊滅的なダメージを受ける可能性があります。
・中国の規制強化を受けて、中国の教育関連株は暴落
中国国営メディアによる報道に注目
中国当局は 2021年 7月23日、学習塾業界への規制強化を発表しましたが、その前の数ヶ月間に渡り、中国の国営メディアは、学習塾業界の高すぎる月謝などを厳しく批判していました。つまり国営メディアによるインターネット業界への批判が強まれば、インターネット業界への規制が一段と強化される可能性が高いと考えられます。
今のところ、中国のインターネット業界に対する規制が強化される可能性は高くない
中国の国営メディアは、インターネット業界に関しても、独占状態にあることなどをしばしば批判していますが、中国のインターネット企業が中国の発展に大きな役割を果たしてきたことに関してもしばしば報じています。
つまり中国当局は、インターネット業界が中国全体にとって有用と見なしており、規制が強化される可能性は高くないといえるでしょう。
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