7月の米、中の景況感指数は良好も、世界的には景気低迷
昨日公表された7月米ISMサービス業指数は64.1と過去最高を更新。 同じく昨日に中国で公表された7月財新サービス業PMIも市場の想定以上に回復、中国株は反発しました。
その一方で7月グローバル総合PMIは3月以来の低水準にあり、世界的には景況感が低迷しています。
下図は各国の景況感(7月PMI)を表しています。東南アジアといった新興国で、景況感が悪化していることが分かります。
7月に景気が良かった国で感染が拡大
下図は、2021年8月4日時点での、1週間前からの感染者数の変化を表しています。上昇率が大きければ赤、下落率が大きければ緑。上図とは異なり、新興国で感染者の現象が見られる一方、米国や中国、豪州など7月の景況感が良かった国で、感染の拡大がみられます。
すなわち、7月に景気が良かった国も、8月以降は感染の拡大に伴い、景気が減速する可能性があるということです。
中銀がインフレ潰しを優先するリスク
オーストラリア中銀は8月3日、緩和の縮小を停止するという市場の予想を裏切り、緩和縮小を継続することを決定しました。インフレの上昇を抑えることが優先されたといえます。
しかしこのように、中銀がインフレ潰しを優先する一方で感染の拡大が続けば、景気に深刻なダメージが与えられかねないことには注意する必要があります。
このようなリスクを想定する場合は、航空や旅行、小売りのような景気敏感株よりも、
ハイテク株のように、景気の影響を受けにくく、むしろ景気低迷による低金利の恩恵を受けやすいセクターの方が良いでしょう。
コメント