7月米コアCPIは市場予想を下回った。下げの原因は自動車。インフレ上昇は一服か?今後は家賃インフレに注意。

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米コアCPI(7月)は市場予想対比で下振れ、米10年入札順調

2021年8月11日に公表された米CPI(7月)の結果は、インフレ上昇への懸念を和らげました。

4カ月連続で市場予想を上回ったコアCPIは、5カ月ぶりに市場予想を下回りました。

またコアCPIの下振れにより、金利上昇への警戒感が和らいだのか、米CPI公表直後に実施された米10年入札は好調な結果に。米10年金利も低下しました。

米コアCPI(7月)の内訳…7月の下げはほぼ自動車だけで説明可能

7月の米コアCPI(除く食品・エネルギー)は前月比で+0.3%と6月の+0.9%から上げ幅を縮小し、市場予想の+0.4%も下回りました。

コアCPIが6月から7月にかけて0.6%pt(0.9%→0.3%)伸びを縮小させましたが、そのほとんど(0.6%ptのうち0.43%pt)が自動車価格の上げ幅縮小で説明が出来ます。

半導体不足で自動車価格が上昇していましたが、それが一服してきた模様です。

中古車価格の伸びは一段と鈍化、インフレ率は今後低下方向に

CPIにおける自動車価格に先行して動くことが多い、中古車統計とみると、今後更に、中古車価格の伸びは減速する可能性が高いです。

つまり自動車価格によって押し上げられてきたCPIも、今後伸びを鈍化させる、つまり、インフレ率が低下する可能性が高いといえます。

ただし自動車以外の価格は上昇。インフレ急低下というよりも、じりじりと低下していくイメージ

7月のコアCPIにおいて、自動車以外の品目においては、6月対比で小幅にインフレ率が上昇しました。

コアCPIは財(車など)とサービス(医療サービス、家賃など)から構成されますが、財においては様々な品目でインフレ率が上昇しています。

また米国における住宅バブルを受けて、家賃も大きく上昇しており、インフレ率の下支えとなりそうです。

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